「まるでエヴァの使徒」 淡路島沖に突如現れた巨大構造物…島民ドッキリ震災復興プロジェクト[07/06]
淡路島の洲本港(兵庫県洲本市)の沖合で巨大な浮体式の風力発電装置を組み立てるプロジェクトが進み、完成した「風車」が7月初め、設置場所の福島県沖に向けて船に牽引(けんいん)され出発した。東日本大震災の復興を目指し、福島沖に洋上風力発電所を設置する事業の一環だ。海で組み立てる風力発電装置としては国内最大規模といい、洲本沖に突如出現した高さ150メートルの巨大構造物には、地元の住民から驚きの声が上がり、写真撮影の名所ともなった。
海面から150メートル
「ブイにしては巨大すぎる」「大きな船がいっぱいいるが、何を作っているのか」
洲本港沖約1・5キロでプロジェクトがスタートした5月上旬、土台となる6角形の巨大な浮体が運び込まれると、地元住民らの間では海上の“謎の構造物”に対しさまざまな憶測が飛んだ。
海上で始まったのは、巨大な風力発電装置の組み立てだった。プロジェクト名は「福島復興・浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」。海に浮かぶタイプの風力発電装置を福島県の沖合20キロに複数配置して、再生可能エネルギーの新たな産業や雇用の創出を目指すもので、経済産業省の委託を受け三菱重工業などの企業グループが中心になって進めている。
現地にはすでに出力7千キロワットの風力発電などが設置され発電を始めており、今回が3基目の設置となる。
建造にあたる「ジャパンマリンユナイテッド」(JMU、東京都)の担当者によると、洲本港沖で組み立てたのは『ふくしま浜風』と名付けられた出力5千キロワットの装置。幅51メートル、高さ48メートルの浮体を海に浮かべ、その上に高さ86メートルのタワーを立て、直径126メートルの風車などを設置。水面から風車の最高点までの高さは150メートルまで達するという。
巨大クレーン船も作業
福島から遠く離れた淡路島沖で組み立てたのは、構造物を製作する堺のドックから近く作業しやすいことが一つ。さらに担当者は、波やうねりの影響を受けにくいことなどを理由に挙げる。「福島県沖は外海で風やうねりが大きく、組み立てには向いていない。洲本港は約30メートルの適度な水深があり、波やうねりの影響が少なく静穏な環境です」
それでも、作業は一筋縄には進まなかった。5月9日夜、浮体を沈めるために海水の注入作業を行っていたところ、浮体が予定とは逆側に傾き、海水を取り込む取水管側が海上に突き出し、海水を入れることができなくなった。
浮体は30度以上傾き、住民からは「漂流する可能性はないのか」「沈没するのでは」などと不安視する声が聞かれた。
浮体本体の重さは約7600トン、海水などを入れると1万トン程度になる計算で、クレーンで持ち上げることもできない。同社はポンプを使って取水管から注水するなどして数日後、水平を回復させた。
5月中旬から始まった3枚の羽根の取り付けも難しい作業だった。総合建設会社「吉田組」(兵庫県姫路市)が保有する起重機船で、1枚ずつ慎重に羽根を持ち上げ取り付けた。
起重機船は明石海峡大橋の建設にも用いられ、水面から90メートル以上の高さまでクレーンで物体を持ち上げられる。「それほど重い物を持ち上げる作業ではなかったが、高い所まで部品を持ち上げる必要があった。静かな海といっても、大型船が近くを航行すれば波が立つこともあるため、油断はできなかった」と吉田組の担当者は振り返る。
撮影名所に
海上での作業が始まって以降、洲本港近くの岸壁や砂浜では、風力発電装置をカメラで撮影する観光客や住民らの姿が目立った。
「海岸線を走っていると、ずっと風車が見えていた。何なのか気になっていた」。ロードバイクで淡路島を1周する“アワイチ”に挑戦中の男性(35)は、自転車を降りてコンパクトカメラで撮影していた。夕暮れ時に一眼レフで撮影するカメラ愛好家の姿もみられ、中には夕日を背にそびえ立つ姿が「エヴァンゲリオンの使徒(しと)みたい」との声もあり、洲本市内の撮影スポットの一つとなった。
注水に失敗して傾いた風力発電の浮体=5月11日、兵庫県・洲本港沖
完成した風力発電装置=6月8日、兵庫県・洲本港沖
住民説明会が開催され、浮体式洋上風力発電について説明する担当者=6月12日、兵庫県洲本市の洲本城跡
淡路島の洲本市沖で、曳航される風車=7月2日午後
これを連想したのかも
v
リアルタイムで中継してほしい
プッシュできるわけじゃないだろうに
完成以来そもそも何の役に立ってるのかさっぱりわからないし報告もない
むなしくグルグル回ってる
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