吉野家、「3カ月牛丼食べ続けても問題なし」に専門家から「調査デタラメ」と批判殺到

1:2016/02/12(金) 20:08:10.20 ID:
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 吉野家の牛丼を3カ月間、毎日食べ続けても健康に害はない――。
 2015年12月、牛丼チェーン・吉野家などを運営する吉野家ホールディングスが「『吉野家の牛丼の具』の
長期連続摂取に関する研究」を発表、まるでバラエティ番組の罰ゲームのような研究テーマが話題を集めた。
本当の問題は「味付け+ご飯」で血糖値が上がること
 同研究の対象者は20~65歳未満の成人男女24名で、日常生活の中で吉野家の「冷凍牛丼の具」を毎日必ず
1食摂取することを12週間継続したという。
 吉野家は、その結果を「生理的変動の範囲を超える変動は見られず、問題なしと判断されました」としている
。そして、最後に「『冷凍牛丼の具』を食事とともに12週間摂取していただいた健常成人男女および、
血糖値の高めな方々においても、摂取前と後でなんら健康リスクが増加する兆しは見られなかった事を
皆様にご報告させていただきます」と結論付けている。
 一読してわかるのは、この研究では「牛丼」だけを食べ続けたわけではないということだ。
吉野家側が研究で使用したのは『冷凍牛丼の具』のみで、市販の牛丼には、これに茶碗約1.5杯分のご飯が加わります
。そもそも『牛丼の具』自体は煮ることで肉の脂も落ちているため、特に油脂分が多いメニューではありません。
むしろ、連続摂取で気になるのはみりんや砂糖などの甘辛い味つけですが、この研究では、
汁まですべて摂取したのかどうかは判別できません」(管理栄養士)
 もともと「牛丼の具」だけを対象とした研究では「健康リスクが増加」する可能性は低いという。
「牛丼の健康上のデメリットは、摂取できる野菜がたまねぎのみで、あとは甘辛い味つけの牛肉とご飯しかないという
『組み合わせの悪さ』です。糖質たっぷりの『味付け+ご飯』で血糖値が上がりやすくなることが問題なのに、
それについての研究をしていないのは不思議です。また、『冷凍牛丼の具』以外の食事メニューが特に記載されていないのも、
フェアではありません。もし、ほかのメニューが野菜や魚が入った栄養バランスの良いものだったら、
それは健康に影響がないに決まっています」(同)
 インターネット上でも、こういった疑問を指摘する声が上がっていたが、この結果に惑わされて、
牛丼を3食食べ続ける人が現れないことを願いたい。
「このような実験を行う場合は、より現実的に頻繁に吉野家を利用しているような人を対象にするべきです。
さらに、3カ月という短期間ではなく、5~10年のコホート研究を行わないと、意味のある結果は出ません。
生活習慣病というのは、たった3カ月で発症するものではありませんから」(同)

女性やファミリー層に弱い吉野家
 ちなみに、この研究で使用された「冷凍牛丼の具」は、吉野家が通販で取り扱っているものだ。
5パックセットで2678円(税込)なので1個あたり約535円となり、100グラムあたり249キロカロリーと表記されている。
一方、通常メニューのご飯抜きの「牛皿」の場合、330円で286キロカロリーだ。そもそも、「冷凍牛丼の具」と
「牛皿」は似て非なるものである。
 では、なぜ吉野家はこんな隙だらけの研究結果を発表したのだろうか。ご存じの通り、牛丼業界は値上げによって
客足が減っており、吉野家松屋すき家の大手3社がシェアを奪い合っている。
 特に、吉野家は女性やファミリー層に弱いとされ、CMに人気女性タレントのローラを起用するなど、
イメージアップに躍起になっている。さらに、今回のような研究結果を発表することで、「牛丼はヘルシー」
という印象を与えたかったのだろう。
吉野家に限らず、各牛丼チェーンはきのこや野菜をたっぷり使用したメニューを採り入れたり、
サラダなどのサイドメニューを充実させたりして、健康に力を入れています。ヘルシーさをアピールするのであれば、
今回の研究のように『牛丼の具』だけを食べ続けるのではなく、できる限り品数を増やしてバランスの良いメニューを
提案するほうが理にかなっており、売り上げもアップすると思うのですが……」(同)
 ヘルシーなイメージをつくり上げるために、ちぐはぐな活動を続ける吉野家。今回の研究結果からは、
牛丼業界の過酷な状況やシェア争いへの焦りが読み取れるのではないだろうか。
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